「イコン」 F・フォーサイスゴルバチョフが求心力を失い、その後、エリツィンが台頭し始め、ジリノフスキーが騒ぎ始めた頃からの近未来として書かれたのだろうか。腐敗・堕落の一途を辿るロシアに、綺羅星の如く現れたコマロフ。 カリズマティックな風貌から徐々に民衆の支持を得ていくのだが、その彼の真の目的は、世界をも恐怖に陥れかねないものであった。 そのことを知った世界のスーパー有力者たちは、それぞれの国の名前を出すことなく、プライベート且つ強力な力をもって、コマロフを政治の表舞台から抹殺しようと計画する。 そのために、たった一人でコマロフに立ち向かうために白羽の矢を立てられたのはジェイスン・モンク。 かつての彼の過去はロシアのために抹殺されたようなものだった・・・ フォーサイスの本はあまり読んでいない。 友達からこの本をもらい、何度となく読み返しているが、何度読んでも息詰まる緊張が走り、手放せない一冊となった。 |